🔹 Docker Network

Docker Networkは、コンテナ間やホストシステムとコンテナの通信を管理する仕組みです。

コンテナは、Dockerネットワークを介して他のコンテナや外部のサービスと通信します。

Dockerには複数のネットワークドライバがあり、用途に応じたネットワーク設定を行うことができます。

🔹 ネットワークの種類

Dockerには、主に以下の4つのネットワークドライバがあります。

1. Bridgeネットワーク（デフォルト）

コンテナがホストシステムと同じネットワーク内にあり、ホストからのアクセスが可能です。

用途: コンテナ同士を同じホスト内で通信させる際に利用。

2. Hostネットワーク

コンテナがホストシステムのネットワークインターフェースを直接使用します。これにより、コンテナはホストと同じネットワーク上で通信します。

用途: ホストのネットワーク設定をそのまま使いたい場合やパフォーマンスを重視する場合に利用。

3. Overlayネットワーク

複数のDockerホストにまたがるネットワークを作成し、コンテナ同士を通信させます。SwarmモードやKubernetes環境で使用されます。

用途: 分散型のシステム（クラスタ）でコンテナを管理する際に利用。

4. Macvlanネットワーク

各コンテナに物理的なネットワークインターフェースを割り当て、コンテナが独立したIPアドレスを持つようにします。

用途: より高度なネットワーク設定を行いたい場合に利用（例えば、物理的なネットワークと同じIPセグメントにコンテナを配置する場合など）。

🔹 主なネットワークコマンド

1. docker network create

新しいネットワークを作成します。

docker network create <ネットワーク名>

例:

docker network create my_network

2. docker network ls

現在作成されているネットワークの一覧を表示します。

docker network ls

3. docker network inspect

特定のネットワークの詳細情報を確認します。

docker network inspect <ネットワーク名>

例:

docker network inspect bridge

4. docker network connect

既存のネットワークにコンテナを接続します。

docker network connect <ネットワーク名> <コンテナ名>

例:

docker network connect my_network my_container

5. docker network disconnect

ネットワークからコンテナを切断します。

docker network disconnect <ネットワーク名> <コンテナ名>

例:

docker network disconnect my_network my_container

🔹 ネットワークモードの設定

コンテナを作成する際に、--networkオプションを使ってネットワークを指定することができます。

docker run --network <ネットワーク名> <イメージ名>

例:

docker run --network my_network nginx

🔹 ネットワークドライバの選択

コンテナを作成する際に、使用するネットワークドライバを選択することができます。例えば、bridgeドライバやoverlayドライバを指定できます。

docker run --network <ドライバ名> <イメージ名>

例:

docker run --network host nginx

🔹 まとめ

Docker Networkを理解することは、コンテナ間の通信を管理し、効率的にネットワークを構築する上で非常に重要です。

各ネットワークドライバは異なる用途に特化しており、ネットワーク設定を適切に行うことで、コンテナ間通信を柔軟に制御できます。用途に応じたネットワークドライバを選び、必要な通信設定を行いましょう。

以上がDocker Networkに関する基本的な内容です。

ネットワークを適切に管理することで、より高度でスケーラブルなDocker環境を構築できます。